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アンダーカットのある製品の脱型方法

2024.03.27

金型

日々、お客様にとってメリットのある金型とは?を考え続けている井本精機です。

前回はエラストマー成形の特徴でもあるアンダーカットについてご紹介いたしました。
形を想像すればするほど、「こんな複雑な形をどうやって金型から取り外すの?」という疑問が浮かぶところです。

第3回目となる今回はその疑問に答えるべく、アンダーカットのある製品を金型から取り出す工程、「脱型(だっけい)」についてご紹介していきます。

 

アンダーカットのある製品の脱型方法

例えば通常のプラスチック成形では、アンダーカットを回避するためにコアをスライドしたり、型割が増えたりするため、複雑な金属構造になってしまいます。

この「複雑な金属構造」によって考えられるデメリットは以下のことが挙げられます。

・脱型のサイクルタイムが長くなる
・メンテナンスの手間がかかる
・壊れるリスクが高まる

型を作ること自体の設計が難しいだけでなく、金型ができたとしてもアンダーカットがあるプラスチック成形においては、様々なデメリットが働き、現実的には非常に難易度が高いのです!

 

エラストマー製品の脱型はどうなのか?

では、実際の製品図を見ながら想像してみましょう。
下図はアンダーカットのある製品の断面図(赤い点滅部分がアンダーカット部分)です。

 

アンダーカットのある製品(断面図)

 

例えばこれを一般プラスチック成形で想像すると、
「この凹凸をどうやったら抜けるの?ブロー成形?相当複雑な構造になるのでは?」
などなど、疑問が次々と出てきてしまいます。

これをエラストマーで考えた場合、どうでしょう!

これまで説明してきたように、エラストマーは一般プラスチックには無い「伸縮性」という特性があります。
この「伸縮性(伸び縮み)」の特性を活かして、型と成形物の間に空気を流し込み、風船のようにぷくっと膨らませている間にスポン!と金型から取り出すことができるのです。
そうすることで、コアスライドや型割りを極力シンプルにした金型構造にすることが可能になるのです。

と、ご説明いたしましたが、なかなか言葉でお伝えするのは難しい…。

 

もしよろしければ、当社ホームページのトップページ(こちら)にある動画を見ていただくと、スポン!と綺麗に脱型しているのがお分かりいただけると思います。
ただ膨らませて脱型するだけでなく、様々なアプローチから成形に挑んでいます。
ぜひ一度、ご覧くださいませ。
※恐れ入りますが、スマホでは閲覧できませんのでPCでアクセスお願いします。

 

私たちは、ゴム製品でよく見られるジャバラ・ブーツ・ホース等々のアンダーカットのある製品群の金型及び自動脱型装置を設計製作してきました。
だからこそ、アンダーカットを回避するノウハウ、経験が豊富です。

今回ご紹介した脱型方法は、ゴム金型屋、IMOTOSEIKIだからこそ実現できること。
エラストマー成形においても、プラスチック金型メーカーには無い独自のアイディアをご提供できると思っています。

エラストマー成形でお困りの方、お気軽に井本精機にお問い合わせください。
これまで実現できなかったモノを形にいたします!

ゴム金型、自動脱型装置、エラストマー金型、シリコーン、LSR(液状シリコーン)金型のこと、
お気軽にご連絡ください。

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