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創業50周年を迎え、井本精機の歴史を記録

2024.09.05

日々のこと

平素よりお世話になっております。有限会社井本精機の井本です。

弊社は2024年6月で50周年を迎えることができました。
これもひとえに皆様のご支援の賜物と、心から深く、感謝申し上げます。

今日は井本精機の歴史を改めて振り返り、記しながら、
挑戦と成長を繰り返してきた私たちのこと、そして先代のことなどにも触れてご紹介したいと思います。

 

初代:祖父の時代:昭和中期(1960年代)

井本精機は私で3代目です。
始まりは祖父の代から。時代でいうと昭和後期になります。

祖父は元々、工場の勤め人でしたが、
思いがけず独立することとなり、個人事業主として挑戦が始まります。

小さな家の土間に、小型の旋盤を置いて、鋳物の旋盤加工をしていました。
父(二代目)から聞いた話では、祖父は鋳物のススで真っ黒になって働いていたそうです。
そんな祖父の背中を見て育った20代前半頃の父は、「大変そうだ、やりたくないなぁ」「継ぎたくないなぁ」ということで、驚きの行動に。

人生経験と称し、家業の製造業に触れることなく、アメリカへ飛び立ったのです。
これも独立開業した祖父の行動力ゆずりなのでしょうか?

新しい世界を体験した二代目はひと回り、ふた回り大きくなって、戻ってきたことでしょう。
帰国後は祖父の元で働き、その数年後には家業を継ぎ二代目となりました。

昭和49年頃には天白区へ場所を移し、小さいながらも小屋を建て、
創業当時行っていた旋盤加工だけでなく部品加工にも取り組むようになり、法人化しました。

 

二代目:父の時代:昭和後期(1970年代)~平成

二代目の父の時代には井本精機にとっても大きな変化がきます。
とあるお客様からの相談をきっかけに金型の部品加工に挑戦させていただく機会をいただき、それまでの技術とノウハウを集結させて初めて金型づくりをすることとなります。
実は弊社には入社以来40年もの間ずっと一緒に挑戦と成長をしてきた仲間がおりまして、彼もこの「金型挑戦期」を共に過ごし、今と変わらない真っすぐな努力で、大きな戦力として今も力を発揮してくれています。

ここで少し、40年ともに井本精機を支えてくれているそのエンジニアさんについて、感謝を込めて触れたいと思います。

このエンジニアさんは大学に通いながら、井本精機に住み込みで働きはじめました。
三代目の私の先輩で、私が井本精機に入社する前から父の右腕として会社の挑戦に前向きに取り組み、可能性を広げてくれた恩人でもあります。
今、井本精機が常に「自動化」「作業の効率化」「不良率の低下」などお客様にメリットのある金型の設計や提案が強いのも、彼がコツコツとたくさんの課題を乗り越え、ケースを作り、ノウハウを貯め、私たちの先頭に立って「やってみよう」と道を作ってくれたからだと思います。
彼は「いやいや」というかもしれませんが、そんなエンジニアが居ることが、井本精機の自慢でもあります。

 

三代目:私の時代:~現在

いよいよ三代目、私の時代がやってきました。私は代表になって今年で約10年となります。
父が祖父の背中を見ながら一度は違う世界を冒険したように、私も大学を出たあとは全く別の業界へ進みました。
そこで学んだことももちろん多いのですが、恵まれた環境に甘えているのでは?という思いが自分の中で芽生え、
ある瞬間、「自分ひとりで何でも挑戦する」という環境に身を置きたいと思い、オーストラリアへ。
血は争えないのか、二代目と同じ行動です(笑)

私の海外体験は、日本人が一人もいない町に滞在し、現地小学校の子供たちに日本文化や日本語について授業をするというものでした。
カリキュラムがあるわけでもなく、たいした英語力もない中で、まさに、「自分ひとりで挑戦」した日々です。
貴重な経験が出来て、少しは成長出来たかな?
帰国したのち、かつての祖父と父のように、私も父の元で製造業に従事し、技術を学び始めました。

違う業界を経験し、海外で誰にも頼れない環境を経験したあとに継いだ祖父・父の仕事は、改めて考えるととても魅力がありました。

自分ひとりで何でも挑戦したい!と思って動いた延線上にもっと面白い、
仲間と何でも挑戦できる!という環境があったからです。

ゴム金型という仕事がどんどん面白くなっていく大きな理由には、
お客様のご要望を実現したり課題を解決する方法には、同じものがないということ。
そしてその方法は自分たちがやってきた経験+ひらめき!で叶い、喜んでいただけるということ。
さらに、お客様の一つひとつのご要望が、何度も何度も挑戦させてくれること。

井本精機を継いで三代目になった今に至るまでで、金型づくりの奥深さが一番、私を奮い立たせてくれる気がします。

 

50周年の大きな節目に当たり、これまでの足跡を振り返ってみましたが、意外と自分たちにとってもいい機会になりました。

これからも常に、お客様からの要望に応えること、
お客様に最高で最適な金型をご提供できる企業であることを目指し、
頼りにされ、愛される企業になり続けられるよう、日々精進してまいる所存です。
今後とも、なにとぞご支援ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

ゴム金型、自動脱型装置、エラストマー金型、シリコーン、LSR(液状シリコーン)金型のこと、
お気軽にご連絡ください。

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