バリ処理いらず。無臭でやわらかい“エラストマー”|グリップ製品にも人気の秘密
2025.07.07
グリップや持ち手、手に触れる部分で「これってゴムかな?」と思っていた製品、実はエラストマーという素材が使われていることも。
無臭でやわらかく、しかも加工しやすい。
そんな特性から、キッチン用品や美容家電、雑貨などで人気が高まっています。

エラストマーってどんな素材?
エラストマーとは、ゴムのようなやわらかさを持ちながらも、プラスチック(樹脂)として加工できる材料です。
ゴムやシリコンと違い、熱可塑性(冷却して固まる)の材料です。
ゴム・シリコンと比較すると、成形サイクルが早いという利点があります。また、エラストマーは成形時に、食い切りと呼ばれるバリ処理の構造を必要としないため、後工程のバリ取り作業が発生せず、見た目も仕上がりもきれいです。
実はこんな製品におすすめです!
エラストマーは、「直接手で触れる部分」にとても向いている素材です。
やわらかく、すべりにくく、無臭であることから、日常生活の中でもさまざまな製品に使われています。
たとえば、日用品では包丁やフライパンのハンドル、キッチンツールの持ち手など。
滑りにくく、力を入れやすいため、グリップ性が重視される場面にぴったりです。
雑貨や文房具では、滑り止め付きのボールペン、スマートフォンスタンドなど、手に持つ・触れる部分に採用されるケースが多くあります。
美容機器や家電製品では、電動歯ブラシのグリップ部分、ハンディマッサージ器の持ち手などでも活躍中。
水や汗で滑りやすい状況でも、しっかりとした握り心地を確保できます。
このように、「触れ心地」と「使いやすさ」の両立が求められる製品において、エラストマーは非常に優れた素材です。

向いている製品・向いていない製品
ただ、エラストマーはすべての製品に万能というわけではありません。
たとえば、油や紫外線(太陽光)に対する耐性は、ゴムやシリコンと比べてやや劣る場合があります。
そのため、長時間の屋外使用などには不向きなことも。
こうした理由から、耐久性が特に求められる用途では、従来どおりゴム素材が選ばれるケースも少なくありません。
エラストマーにも耐熱・耐油性を強化したタイプがありますが、コストや素材選定の自由度の面で、用途によっては従来のゴムが選ばれることもあります。
素材の特性に「設計で応える」
同じ形状でも、素材が違えば金型の設計は変わってきます。
特にエラストマーは、冷却で固まる素材であるため、成形時の温度管理や流れやすさをふまえた設計が必要です。
井本精機では、素材に合わせたゲートの位置や形状の調整、冷却経路の設計など、細かな部分まで気を配りながら金型を仕上げています。
また、実際に現場で使う方が掃除しやすい設計を意識しています。
一度作った金型を長く、安定して使っていただけるよう、摩耗しにくさやメンテナンス性も考慮。
単に図面通りに作るだけでなく、お客さまのご指定素材や用途に応じて「最適な金型」を設計・製作できるのが、私たちの強みです。

今まで金型設計・製作で培ってきたノウハウから、
アンダーカットのある製品をプラスチック型メーカーさんとは違った視点で設計・製作を行うことが出来ます。
「エラストマーでやりたいけど、形状が心配…」「後処理を減らして、もっと効率よく製品をつくりたい」
そんなときは、ぜひ井本精機にご相談ください。
素材の特性を理解した設計力と提案力で、使いやすく長く使える金型をご提案いたします。